家にダーツボードを設置してから、私の毎日は少し変わった。
仕事が終わると、自然とダーツボードの前に立つようになった。
休日はダーツができるネットカフェへ行き、3時間ほど投げ続けた。
家でも、自分で決めた練習を毎日続けた。
最初は終わるまで90分近くかかっていた。
それでも毎日続けていると、気付けば40分もかからなくなっていた。
目標は、Aフライトになることだった。
ダーツでは上級者と呼ばれるランクで、ダーツをやっている人なら一度は憧れるランクだった。
一緒にダーツをする人たちから、
「すごいね。」
そう言ってもらえたらうれしい。
そんな気持ちもあった。
毎日続けていても、不思議と苦ではなかった。
むしろ楽しかった。
仕事中でも、気が付けばダーツの素振りをしていた。
それくらい夢中になっていた。
続けているうちに、お店の店員さんから、
「上手いですね。」
と声をかけてもらえるようになった。
月ごとのデータを見返してみると、狙った場所に当たる回数も少しずつ増えていた。
昨日の自分と比べても、大きな変化は分からない。
それでも、1か月前の自分と比べると、少しずつ成長していることが分かった。
その変化がうれしかった。
もっと上手くなりたい。
あの頃の私は、ただそれだけを考えながら、毎日ダーツを投げていた。


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