今から10年前の話になる。
仕事から帰宅すると、一通の封筒が届いていた。
差出人は家庭裁判所だった。
正直、その瞬間のことはあまり覚えていない。
ただ、その手紙を見た時に、何かが大きく動き始めたことだけは覚えている。
当時の私は、離婚を望んでいなかった。
できることなら関係を修復したいと思っていた。
だから、その後しばらくは修復のためにできることを続けた。
今振り返れば、納得するまでやりたかったのだと思う。
良く言えば粘り強い。
悪く言えば頑固だったのかもしれない。
それでも当時の自分には必要な時間だった。
結果として離婚は避けられなかった。
思い通りにはならなかった。
それでも、あの時にできることをやったからこそ、後悔は少なかったように思う。
人生には、自分の力ではどうにもならないことがある。
それを受け入れるのは簡単ではない。
ましてや当時の私には難しかった。
家庭裁判所からの手紙は、離婚の始まりだった。
でも今振り返ると、それは同時に、今の生活へ続く道の始まりでもあった。
もちろん、その時の私はそんなことを考えられる余裕はなかった。
ただ目の前の現実を受け止めるだけで精一杯だった。
次回は、離婚を受け入れられず、それでも修復を諦めきれなかった頃の話を書こうと思う。
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