引っ越しをして、生活は少し落ち着いた。
家賃が下がり、金銭的な不安は以前より和らいだ。
でも、心は何も変わっていなかった。
毎日仕事へ行き、家に帰る。
休日は家でゲームをして過ごしていた。
ゲームをしている時だけは、嫌なことを少し忘れられた気がした。
でも、ゲームを終えると現実に戻る。
そんな毎日の繰り返しだった。
あの頃の自分は、ただ生きているだけだった。
未来を考えることもなく、ただ一日が終わるのを待つような日々。
今振り返ると、世界が灰色に見えていたような気がする。
閉じこもっていたかった。
周りのことも見たくなかった。
人を信じることも怖くなっていたのかもしれない。
でも、寂しかった。
だから、自分から誰かを誘うことはなかったけれど、誘われた時はできるだけ断らなかった。
今思えば、その寂しさが社会とのつながりを切らずにいてくれたのだと思う。
そして、そのつながりの中で今も付き合いがある仲間にも出会えてた。
その時は、人生が変わるなんて思ってもいなかった。
ただ誘われたから行った。
それだけだった。
でも、その何気ない一歩が、少しずつ止まっていた私の時間を動かしてくれてたと思う。
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